- 過去問や実践問題集を購入したけど、使い方が分からない。
- 英語のテストで点数が上がらなくて悩んでいる。
- なるべく最短で英語のスコアを上げたい。
こんな悩みを解決できる記事を執筆しました。
実は、多くの問題集をやりこむよりも、過去問や実践問題集を周回すると、最短で着実にスコアを伸ばすことが出来ます。
なぜなら、過去問には単語や文法、読解力を高めるスコアに直結する要素が全て詰まっているからです。
私も高校生までは英語が得意ではなかったです。
しかし、大学生から社会人にかけて、問題集を繰り返す勉強法を確立することで、TOEIC935点、英検1級、IELTS7.0を取得しました。
なお、英検1級とIELTSに関しては、本番の試験1回で達成しました。
本記事では、高校生から社会人まで、英語学習者向けに、繰り返し勉強法のやり方を紹介します。
この記事を読むと、適切な教材選びを行うだけで、英語試験の更なるスコアアップが期待できます。
結論としては完璧に問題集を自分のものにをするためには同じ問題集を3回、理想は5回は周回することです。
特に、本手法はリーディングとリスニング力を高めるのに有効です。
また、注意点はテストに特化した勉強方法だということです。
英会話力を伸ばしたい方は別記事を読んでみて下さい。
では、どうぞ!
繰り返し同じ問題を解く理由
エビングハウスの忘却曲線
結論から申し上げると、人は「忘れやすい」生き物だからです。
下記に有名なエビングハウスの忘却曲線とを示します。
赤の線が復習無しの場合で1か月後には79%忘れてしまい、勉強した21%しか記憶に残りません。
しかし、定期的に復習を行うことで、非常に高い割合で学習内容を定着させることが出来ます。
ボロボロの武器で戦うか、強い武器で戦うか
多くの参考書に手を出している人は、ボロボロの武器をたくさん集めることになります。
エビングハウスの忘却曲線から1回しか解かない問題集は1か月経つと21%の能力しか発揮できません。
忘れかかった記憶で勝負するよりも、きっちりと記憶した強い武器で勝負するべきです。
簡単な試験やある程度のスコアであれば、ボロボロの武器でも対抗できるかもしれませんが、
高いレベルに達するためには、繰り返し磨き上げた武器で戦う必要があります。
繰り返し勉強法のポイント
はじめに、勉強方法のポイントを以下にまとめました。
繰り返し勉強方法のポイント
- 少なくとも同じ問題集を3周・理想は5周
- 過去問もしくは本番同レベルの実践問題集を使用
- 解いた問題の回答は残しておく
以下順番に解説していきます。
少なくとも同じ問題集を3周・理想は5周
忘却曲線と復習回数の関係性について示します。
The Effect of Flipped Learning on Academic Performance as an Innovative Method for Overcoming Ebbinghaus’
Forgetting Curve (Bo Ae Chun/Hae Ja Heo)
青色で示されている曲線は復習を3回(初回学習含めると4周)行った場合の忘却曲線です。
エビングハウスの実験から、繰り返し復習を行うことで、忘れにくくなるというデータがあります。
このデータから3周以上行うことで70~80%の中期記憶を維持できることが分かります。
ただし、英語学習自体が長期戦になる為、初期の問題は忘れる可能性が高くなります。
そのため、実際は5周すると顕著に得点と結びつく感覚です。
過去問もしくは本番同レベルの実践問題集を使用
結論から申し上げると、良質な問題集を選択してください。
理由は、「勉強時間の集中をによるリスクを最大限減らすため」です。
繰り返し勉強法の最大のリスクは、少ない種類の問題集しか勉強できないことです。
分かりやすく投資に置き換えて説明します。
投資の世界は通常、持っている現金を株や債券、不動産等に分散します。
仮に株の価値が値下がりしても、債券や不動産の価値が上がっていれば問題はありません。
勉強の世界でも同じです。
勉強時間という限りある資産をそれぞれの問題集に投資。
書店には古すぎる過去問や質の低い問題集が散見されます。
しかし、投資と同じで多くの種類の問題集に取り組めば、結果的にテストスコアが伸びていきます。
(ここでの質が低いというのは、本番と傾向が離れている。解説が不親切な問題集を指します)
次にに、繰り返し勉強法を行う場合です。
勉強時間は必然的に、一つの教材に集中します。
仮に勉強時間が、質の低いものに集中してしまうと、あなたのスコアは伸びません。
しかし、投資とは違って、購入前の調査で、質が低い問題集は避けることが出来ます。
質の高い問題集に勉強時間を投資して、効率的にスコアアップを目指しましょう。
解いた問題の回答は残しておく
理由は「モチベーションの維持」です。
繰り返し勉強法の最大の弱点はモチベーションが保ちにくいことです。
やはり、新しい問題を購入し、取り組むモチベーションには勝てません。
そのため、自分の成長記録が見れるようにしましょう。
1周目750点、2周目800点、3周目830点…というような簡単なもので構いません。
一度解いた問題だから伸びて当たり前と思うかもしれません。
しかし、その感覚が最も大切です。しっかりとあなたの頭の中に記憶されている証拠ですよ。
繰り返し勉強法のやり方
まずは、過去問か実践問題集を用意しましょう。
何冊用意するかは目標によって変わります。
例えばTOEICの場合ですと、
目標と問題数の関係
- 目標700点なら1000問(テスト5回分)
- 目標800点なら2000問(テスト10回分)
- 目標900点なら4000問(テスト20回分)
が目安となります。
購入する問題集はしっかりと事前調査したうえで購入しましょう。
また、問題集を例えば4冊購入した時のダメな使い方は以下の通りです。
一気に5周するとデメリットとしては2つあります。
・モチベーションが続かない
・最後の問題集を解くときは1冊目の内容を忘れる
そのため、以下のように並列に解いていくことをおすすめします。
科学的にはより効果的な勉強法(1日後に復習して、1週間後に復習して等…)があります。
しかし、実際の勉強法を当てはめようとするとかなり困難です。
1冊ずつ1周して最終的に全ての問題集を5周解くようにしましょう。
また、実際の周回方法をまとめました。
周回数 | 回答方法 | 解答と解説のやり方 |
---|---|---|
1周目 | 時間無制限で解答 | R:徹底的に調べる L:分からない単語・文書周回 |
2,3周目 | 制限時間内で回答 不安箇所チェック | R:チェック箇所のみやる L:シャドーイング3回以上 |
4,5周目 | 制限時間内で満点めざす | R:人に説明出来るまで L:問題集1冊は暗唱 |
順番に説明していきます。
1周目(時間無制限で解く。解答解説はじっくりと)
まずは、どれだけ時間をかけてもいいので、全ての問題を時間をかけて解いてください。
その後、全ての問題の解答と解説をしっかりと読み込んでください。
回答が当たっていたとしても、解説は全て読むことをおすすめします。
英語のテストはマークシートで4択問題が頻出します。
4択はどんなに適当に答えても25%の確率で当たります。
そのため、抜け漏れを防ぐために復習に時間をかける必要があります。
リーディングは文章全ての日本語訳をチェックしましょう。
ただし、ノートにとってメモをする必要ありません。
分からないところだけ徹底的に調べてつぶしてください。
リスニングは単語レベルで聞き取れないものはスクリプトで逐一確認しましょう。
そして、単語レベルで聞き取れないものを繰り返し聞きこんでください。
2,3周目(リスニングはシャドーイングを入れよう)
2周目,3周目はきっちりと時間を計測して臨みましょう。
問題を解く際は、回答の根拠が言えないものはチェックを入れてください。
解答と解説方法について紹介します。
リーディングはチェックを入れたもののみ入念に復習しましょう。
リスニングにシャドーイングを入れましょう。
音源と同じ速さで発音することで、次回以降の周回の聞き取りレベルが大きく変わります。
目安は3~5回です。全てのスクリプトを5回シャドーイングするとその文章は誤って聞き取ることが無くなるでしょう。
4,5周目(リスニングは暗唱レベルまで)
4,5周目は時間内で満点を目指してください。
解答が分からない場合は記憶に頼っても構いません。
1問もミスしないことだけを考えて問題を解きましょう。
また、4,5周目になると、文法問題等は問題文を読まなくても、4択の答えを見るだけでわかります。
実際、この時培ったテスト勘は本番で迷ったときに正解へと導いてくれます。
解答と解説の方法は以下の通りです。
リーディングは知識の抜け漏れを完全になくしてください。
曖昧な解答はだめです。人に回答の根拠を説明できるまで、理解して暗記してください。
リスニングは質が最も高い問題集1冊をピックアップして暗唱しましょう。
(TOEICであれば、おすすめは最新の公式問題集です。)
問題文を全て暗記する勢いで行ってください。ここまでくればリスニング満点が目指せます。
ピックアップしていない問題集はシャドーイングをしてください。
まとめ:繰り返し勉強法で高スコアが狙える!
紹介した方法で、英語試験のスコアを効率よく伸ばすことが可能です。
以下に繰り返し勉強方法のまとめを示します。
周回数 | 回答方法 | 解答と解説のやり方 |
---|---|---|
1周目 | 時間無制限で解答 | R:徹底的に調べる L:分からない単語・文書周回 |
2,3周目 | 制限時間内で回答 不安箇所チェック | R:チェック箇所のみやる L:シャドーイング3回以上 |
4,5周目 | 制限時間内で満点めざす | R:人に説明出来るまで L:問題集1冊は暗唱 |
繰り返しにはなりますが、「質の良い問題集を選ぶ」事は手を抜かないようにしましょう。
問題集を調べる事も立派な勉強方法です。
実際に根気強く、本勉強方法を実践することで、TOEIC900点や英検1級は取得可能です。
また、テスト毎の勉強方法が気になる方は下記の記事もチェックしてみて下さい。
コメント